稲盛和夫の人生方程式

2018年5月20日

京セラフィロソフィとの出会い

プチ⋅ラパンをオープンする前に勤めていたホテルが在籍中に民事再生法を申請しました。 ゴールドマンサックスなど名だたる投資会社が手を挙げるなか、従業員の雇用確保を理由に、私たちは京セラ傘下の会社員になりました。

そこで出会ったのが、京セラ名誉会長の稲盛和夫氏がその会社経営の哲学を記した『京セラフィロソフィ』でした。

全社員に配られたのは5百ページ程もある分厚い本。きっと読みきれないだろうなと思いつつ、通勤の電車内で読み始めました。 ところがそこにあったのは、私のこれまでの人生を肯定してくれる言葉の連なり。すぐに完読し、図書館で稲森和夫著とあるものをすべて借りることになりました。

あなたの努力は近くの誰かが必ず認めてくれます

『あの世までの長いスパンで考えれば、努力は報われる』

なぜ自分だけが、と思っていると必ず誰かが見てくれていて、その努力を評価してくれる。そんな経験を数多くしていましたのて、これらの哲学をすんなりと受け入れることができたのです。

稲森さんのように宗教人ではないのであの世まではさすがに待てませんが、私の経験では報われるところまではいかなくても、頑張っていれば必ず近くにそれを認めてくれる人がいるはずです。

人生は掛け算-稲森和夫の『人生方程式』

様々なシーンで道標となるこのフィロソフィですが、私が一番気に入っているのは『人生方程式』です。

能力×熱意×考え方

で表されるこの方程式の特徴はそれぞれの要素が掛け算になっていることです。例え、平凡な能力や人並み以下の能力しかなかったとしても、熱意をもって努力ができれば人並み以上のちからを発揮できるということです。

そしてもう一つのこの方程式の素晴らしさを決定付けている特徴は、『考え方』にマイナスがあるということです。先述の著書では「オウム」の事件を例に説明されています。

有名大学を卒業した優秀な科学者たちが教義を信じて努力を重ねる。しかし、その教義の考え方がマイナス方向に大きく傾いていたため、方程式の答えは未曾有の無差別テロになってしまいました。

スマートさがかっこいいと評価されがちな平成の世ですが、泥臭い昭和な生き方をこれからも続けていこうと思います。